「季節のサシェ 春・2008」完結
ひかりの春
les premiers rayons de soleil en printemps - the first rays of spring sun
… 柑橘・スパイス・天然塩、
乾燥素材・加工素材(砂糖漬け)・精油のブレンド
芳野懐古
眉雪老僧時輟帚 落花深處説南朝 - 桜の寺
… 桜花・樹木・天然塩、
乾燥素材・加工素材(塩漬け)・精油のブレンド
うつくしき五月に
im wunderschönen Monat Mai - in the wonderful month of May
… 和洋草花・天然塩、
乾燥素材・精油のブレンド
先週後半から、上の3種をそれぞれ10~25gずつパックにし、オーガンジーの
巾着袋を添えて、親しい方々にお配りしました。これをもって、
自らに課した次の<課題>に対する、今春の自分なりのこたえとします。
<課題>
つい「明日なんかこなければいいのに」とさえ思ってしまう、忙しい日常の中。
手軽に・ふと「次の季節によせる期待」を思い出せる自然素材の組み合わせを、
3通り以上考案すること。ただし以下の条件をすべて満たし、飲食には供さない
(飲用・食用不可と明記する)ものとする。
1. なにも手を加えずに(常温・無加水でも)色彩や芳香を楽しめること。
(加熱により芳香を発する素材でも、常温時にクセのある匂いを放つ素材は避ける)
2. 湯に浸すことで、常温・無加水時とは違う楽しみ方ができること。
(水溶性の色素や芳香成分、揮発温度の高い芳香成分など)
3. さらに入浴や部分浴に用いることで、肌やからだへの効果も期待できること。
4. 自然界に存在しない素材(人工的化合物…合成香料など)は使わないこと。
ながく試行錯誤を繰り返してきた、ド素人の天然素材ブレンド修行。
2008年の春を前にしてようやく、一つの区切りを迎えられた気がしています。
ネパールでヒマラヤを眺め味わったチャイとカレーが忘れられず、
ホールスパイスのグラインドやブレンドに挑戦し始めたのが2007年の2月。
そのずっと前から、関心を持ちながらもせいぜい2種類を
適当に混ぜてうれしがるのが関の山だった植物精油や、
カモミールとかミントのホールをスーパーで買って
「お茶パック」でハーブティーを入れて満足していた自分が、
まともに本を読んで、精油やハーブを系統立てて勉強し始めたのは
やっと2008年になってから。
もちろん、まだ勉強を始めたばかりの自分に、精油やハーブを組み合わせてこそ
はじめて広がる、無限に深淵なる世界のすがたは、とうてい見通せません。
でも今の自分にとって最も重要なのは、「何が今までの自分にとって
わからなかったか・不満だったか」が、ようやくわかったことです。
ここでそれを詳述することはしませんが、例えば、
昨今の日本においてデファクト・スタンダード化している、
所謂「アロマテラピー」たるものに対する、自分の中の長年の懐疑だとか。
青い鳥か闇夜のカラスかはともかく、それがそこにあると誰かが1回指さし名を呼べば
自分のみならず誰にでも(たとえ共感はされなくとも)すぐ認識可能なモノやコトで、さえ。
それに気づき、名づけ言葉にして、あるいはカタチにしてそれを別の人に
伝えられるようになるまでには、傍目には愚かしいほどの無駄や遠回りが
やっぱり必要なもんだなあと、今更ながら実感しています。
そしてその意味において、胸をはって経験しておくべき人生の「偉大なる無駄」を、
ひとつでも避けねば自分の明日はない!とでもいわんばかりにびくびくと周りを
見回しては人と自分を比べてヘコんだりユルんだりしている自分の生きようにも、
これまた今更ながら、また我がことながら、呆れて苦笑いするばかりです。
本職でもないくせに、仕上げて悦に入れるのはわずかの間、
人様にお渡ししたらすぐに後悔が始まります。
ああ、あれに組み合わせるのはこっちのほうがよかったかな、
あの比率はやっぱり最適じゃなかったんじゃないかな、などなど。
… やらなくていい仕事や勉強ほど、楽しいもの。
しなくていい後悔はなおさらです。そんな楽しい後悔を1年分かさねて、
2009年春のサシェをくみ上げる日が、いまから楽しみです。乞うご期待。
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