in advance of The Advent
11月30日に最も近い日曜日にはじまる、西方教会でいうところの待降節または降臨節 Advent 。今年はちょうど11月30日が日曜日なので、その日が第一主日 Advent Sunday となり、教会暦の新しい1年が始まることになります。
今年はせっかくエルサレム詣でもしたので、ちょっとこのことを気にしながら日本の街々の様子を見ていたのですが、どうやら現代日本の「マーケティング暦」 では(1)ハロウィーン関連商品の撤収と同時にか、あるいは(2)立冬の日の到来をもって、ショッピングモールのアトリウムにも玩具販売チェーン店にも ホームセンターにも、突如としてクリスマスツリーが並び、光ファイバーだのLEDだのでチカチカ明滅をはじめたり、サンタロボットがぎこちなく踊りはじめ たりして、「クリスマス商戦」の開戦を告げることになってるみたいですね。
もっとも、かぼちゃペーストを使った菓子だのパンだのが「ハロウィーン季節限定」と称して日本の小売り現場に並べられ たりするようになったのは比較的最近であり、それ以前はいわゆる「お歳暮商戦」(こちらは伝統的に立冬から。他方で事実上、11月1日からってところも増えてる模様)とほぼ同時にクリスマス商戦がスタートしていたと考え ると、日本ではもしかすると長い間、「二十四節季」という東洋の伝統がクリスマス・シーズンの到来を告げていたのかも。洋の東西をごちゃまぜに した中から商機を見出すなんて、まったく日本のお家芸だねえとシニカルに嗤うこともできれば、だってもしかしたら12月生まれじゃなかったかもしれないイエスの生 誕祭をいつのまにかキリスト教世界到来以前からの冬至祭の時期に重ね合わせちゃったヨーロッパだって似たようなもんでしょ、と開き直ることもできるし、つ まるところ草木のすべからく枯れる厳しい季節が近づく中、どうにか皆が希望を持ってこの季節を過ごせますようにと願う(北半球温帯以北の)人々の気持ちがそうさせたのなら、まあどっち がどうでも結構結構、なんて不信心な僕は思うのですが、いかがでしょう?
それでも、日が昇れば否応なくせわしない毎日がふたたびはじまるこの季節、夜明け前のしんと静まり返った町に面した窓を開けて、星ひとつ見えぬ真っ暗に曇った夜 空をひとり見上げて深呼吸すると、なんとなく敬虔な気持ちにもなろうというもの。ちなみにうちの最寄りのアメダス速報値によれば、午前5時の天気は曇り、気温 は10.9度、湿度99%、南東の風2mとのこと。いつのまにか木の匂いも土の匂いもしなくなり、残っているのはただ冷たい水と若干の冷えたミネラル臭だけ、そん なこの季節・この時間特有の冷気の匂いは、この気温・この湿度だからこそ感じることができるのでしょうね。この空気をそのまま缶詰にして、否応なくふりかかる仕事と乾燥とイライラ でガサガサにひびわれる昼間の自分のココロに、ゆっくりとかがせてあげたいものです。
